11.02.2012

MGS4をやってみて

少々長いので、暇な時に読んでちょ。

その1〈メタルギアのすごさ〉

おもしろい。正直に面白かった。

ここ数年のゲームの中でも、トップクラスだ。
自分の中では、あのベヨネッタ以来、久々に夢中になったと言えよう。

目を見張る、グラフィックの良さ。これは、やはり挙げないわけには
いかない。こだわりにこだわった部分が、見て取れる。
マシン性能の高さとも言えるが、それにかける時間・労力を考えれば
充分、賞賛に値する。


しかしながら、人間とは慣れるもので、慣れとはやっかいなもので
そんな高精細な画も、クリアする頃には慣れ、2周目に至る頃には
当たり前になっている。

二週目以降も変わらぬ驚きを与えてくれたのは、実は音。
初回特典のDVDを見れば分かるが、音関係も非常に
こだわっているのが分かる。BGMや、物の音、そして声優に
いたっても、全く違和感なく、”しっかり”と注文をつけていた
みたいだ。画とのハマリようが、”映画”クラスだった。

筆者は、ゲームにムービーは反対派だが、これなら仕方ないとも
思える。恐らくは映画ファンでも充分、鑑賞に堪え得るレベルだ。


その2〈考えを改めるべきか?〉

すこし、 考えを改める時期に来てるのかもしれない。
これだけムービーゲームがもてはやされる昨今
マシンの高度さも重なり、ムービーとゲームの融合を
高レベルで実現するゲームが出始めた。

今までやって来た中で優れていたのは、このゲーム(MGS4)と
ゴッド・オブ・ウォー降誕の刻印(PSP)だ。それと、少し異なるがムービーの完成度自体だけをいうと、鉄拳シリーズや、セガあたりのゲームも、上手く取り込んでるように思う。互いに、ムービーのセンスがいい。

しかしながら、この”ムービーゲーム”強時代に入ってからは
国産ゲームよりも、海外ゲームの方が優勢だ。先に挙げなかったが
mk2などのレビューでも、評価の高い、エルダースクロールズシリーズ、
ヘビーレイン、最近だとLAノワールなど、アランウェイク、バットマン・アーカムシティなど、こちらも上手く融合させてるようだ。

話はそれるがそもそも、なぜ国産ゲームが不調なのか
海外ゲームメーカーは、もともと映画作りのノウハウがあるように感じる。
映画見れば分かるが、スケールの大きい映画程、海外のものが
よい。これは、よく言われる、予算の違い、人員の違い、規模の違いなど
あるが、筆者はこれに、日本人と西洋人の能力の違いと言っておこう。


その3〈能力の違いからくる、得手 不得手〉

勘違いして欲しくないが、これは差があると言っているのではない。
能力の種類の違いと言っておこう。

西洋人は、日本人に比べ、空間把握能力がより優れているように
感じる。一方で、細部に関する把握は、日本人が優れていると
言えよう。これは、様々なジャンルで見て取れる。細かいもの
狭いものを扱い、作り出すのが上手い日本人は、しかし
広いスペース、大きなものを作り、生み出すことをあまり得意と
していない。一方で、西洋人は広いスペース、広い視野
広大な空間を使い、作り、世界を生み出す能力に長けて
いる。これは自論だが、全くもって、私はそう感じる。

ゲームに戻す。日本のゲームは、FC・SFC時代、PS・SS時代
PS2・DC・N64・XBOX時代を経て、今に至る。

時代が変わるごとに、急速に、その性能を上げていった
ハードだが、それに伴いソフトの表現できる幅も桁違いに
増えた。これは単純に今まで、出来なかった事が実現する
その事が増える喜ばしい事だが、しかし、作り手の事を考えた
場合、必ずしも、そうとは言えない事でもある。


その4〈作り手と使い手〉

容量が増え、表現の幅が広がると言うことは、それだけ
かかる時間も労力も増える。また、それを生み出すアイデアも
それまでとは違ったものになる。

ゲーム機の進化は速い。速く劇的だ。
1が10に、100が1000に、並ではありえない速度の
進化を遂げる。

人のアイデアはそれについて行けただろうか?

そして、これからも、ついて行けるだろうか?

今やゲーム界は、世界がリードしている。
ぼうだいな金と、時間と、人を割けた者だけが
優れたゲームを作る。
恐らく、そんな競争になった時代では日本のメーカーは
勝てない。

発想を変えなければならない。

これは作り手も同じなのだと思う。


〈あとがき〉

身も蓋もない話になってしまったが
しかし、私は、今の日本のゲームに絶望しているわけではない。
相変わらず日本のゲームばかりやっている。

最近PS3を手に入れて、その時にドラゴンエイジ:オリジンズも
一緒に手に入れたが、その数日後、このMGS4を買ってしまったため
ほとんど手をつけてない。

用は、余りやる気がしないのだが、どんなにつまらなくても
やっぱりゲームは国産だなーと、落ち着いてしまっている。

MGS4をやってみて、つくづく、自分は、こういうゲームに
性に合っているんだなーと実感した。ああいうステルスゲーム
影でこそこそとやりながら突き進むのがこの上なく、たまらない
のだ。今度、過去作もやってみよーと思う。そういえば
そんな風に思えたのも久しぶり。

結局、ゲームのことは、ほとんど言えずじまいだな・・・
ほんとうは、もっとMGS4に言いたい事有ったのに。
あの事とかこの事とか。次回期待(してる人がいるんだろうか・・・)
                                         つづく